匣*hako
投げた言葉のゆく先は


[小夜鳴き鳥]



真夜中、不意に叫び出したくなる衝動

胸に走る鈍い痛み

小豆色の座布団に落ちる雫

次から次へと



眼を閉じれば闇が降りて

現実逃避ばかりうまくなる




鳥よ、どうか鳴かないで




朝はまだ来ていない

 まだ 、





2007.07.22.




[両翼]



見えるだろうか

僕らの背の翼


それは


痩せてるだろうか

汚れているだろうか

それとも 小さいだろうか


傷ついて
はばたけないかもしれない


それでも

君には 見えているだろうか

僕らの背中の


脆い翼




2007/07/29




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