
[冬のワルツ]
月夜に
踏み込んだ銀色の舞台
君の息で白く飾り立てて
世界を白黒のチェスボードにしてしまえば
何もかも単純になれるのかな
モノクロームの陰影は
過ぎ去った時間ばかりを際だたせるけど
冷えた空気に瞬く星
地上には君の吐息
ねえ、
ワルツでも気取ろうか
2007.12.02
[ヤコブの梯子]
雲の隙間から
眩しい日が射して
僕は今
幾筋も 街並みへ降りそそぐ
スポットライトのように
あの光の下で人生をおくる人たちは
どんな気分なのかと
幼い僕は考えたけれど
雲の隙間から
光
僕もまた 光の下にいると知る
2007.12.09
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