
[哀しいことに僕はオルフェウスにもイザナギにもなれない]
まよなかの よるの ざんがい
月と僕だけが
のこされて
世界よりは狭い
ぼくのへやに ぼくは
しんぶんしをばらまいて
まどのそとのつき
むかえはこないよ
振り返ったオルフェウス。
うじに負けて逃げたイザナギ。
ブラボー。
真夜中の夜の残骸。
ぷらす しおあじ
さあ
ぼくをあかくそめて?
ぼくをあかくそめて?
2002.12.3
[これは無題なんだ。]
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
そう、これは無題なんだ。
僕には「名前」なんてないのさ。
アディオス。
2002.12.5
[月の十字架]
月の表面に
イッポンの十字架
その足元には
十字架を支える肉片の山
あっさりと想像できる
たくましい
想像神経
使いすぎて切れちゃった?
ふくらんだ乳房
はぎとって
溢れる液を杯に飾る
十字架は肉片の上
たくましい網膜
素晴らしい死神経
まだ焼き切れないの?
ただし想像はすべて無機質
2003.1.15
[ぼやき。]
愛してると言ってしまった
僕を許して
2003.2.10
[無題]
眼を
閉じているのです
眼を閉じたまま
あなたを
想っているのです
盲目した世界は昨日と同じだ。意味もなく繰り返しだけを繰り返す。
目隠しをしたまま何処へ行けよう。杖もなく犬もいない独り転ぶ。
手は虚空を切り、足は地面にのめり込む。
いつのまにか世界は逆転する。ゲームはオセロか囲碁でいい。
間は魔。空間は空っぽの魔。空を駆け抜ける二匹の狼。
盲目した世界は昨日と同じだ。意味ありげに繰り返しだけを繰り返す。
眼を
閉じています
あなたを
想っています
2003.3.20
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