匣*hako
絡んだ言葉をほどくような


[クライアウト]




まだ声は枯れない


冷たい炎をかき抱きながら
手を伸ばすふりをして
その裏で足を引きずっていた
いつか この声を失う日が
それだけがただ恐ろしく 、


まだ声は枯れない




2004.11.22.




[クライング・クライング]












苦しまぎれに泣いてみても

こぼれた涙は地面に消えるだけ

願いを込めて叫んでも

風に溶けて散っていくだけ























































届かない物ならいらないと

そう言えたら楽にもなれた










































































けれども僕は泣きながら

それでも前に行きたいのです








2005.1.18.




[We cryed each]









君が泣いたのは


きっと 、


僕のためでなく




君自身のためだったろう












だから僕は


残された君の涙を頼りに


もう少しだけ




君を想う




僕自身のために泣いてみる







2005.3.5.




[cry]








風が代わりに啼いてくれるので

私は鳴かずにすみました




では

一体何がなけば

あなたは泣かずにすむのでしょう




2005.6.10.




[クライ・フォー・ムーン]




僕らは

子どものように泣きながら

迷走する月のリズム

光を反射して

君の手のひらに落ちた雫

透明な祈り

夜をひるがえして

僕らは

子どものように泣きながら

今も 朝を待っている




2005.9.26.




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