匣*hako
言葉は咲いて散る



讃えよ

歓喜の渦に身を落とし
美しい罠に溺れ
鮮やかに石に囲まれ

嗚呼、甘い怠惰の





夢見るは大蛇
絡め取った炎の夢

はるか

かつて人がいた果ての地
赤い果実が踊る
消えない刻印と
終われない血
めぐる螺旋

尾を食い千切った蛇が逝く
赤い果実は地に落ちた

はるか

楽園を越えて
あなたはどこへ

【楽園追放】





甘さを含んだ君の手から
僕の欠片が転がって
届かない青い月
僕は一人で雲を見ている





【ノイズ】

さらさらと
崩れ出す
かすれた誰かの声が耳にからまり

失うのは境界

ざらりと
生々しい肉体が砂を吐く
閉じた目に映る赤い闇の音
千切れた声が耳をかすり
君の声が聞こえない

崩れ出して
さらさらと





伝える言葉など知らず
意思など持たず
落ちるは眠り
届かない
夢の先

君の声は今も遠く




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言葉は今日も地に落ちる
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